12月5日(月)、婦人部と実りの会でDo Careの協力のもと、バララット郊外にあるハクバク麺工場へ見学に行きました。
朝9時にマルグレーブで6人(1人はDo Careのアンディさん)、シティで12人(子供1人)、ウイリアムスタウンで3人ピックの21人プラス運転手テッドさんの22人で出発。
最初の集合場所では、予定時間の9時になってもバスが現れず、後の予定時間が詰まっているので心配しましたが、フリーウエイが思ったよりすいてい て、シティでの予定時間9時45分には出発出来ました。運転手のテッドさんは、朝レンタルして来たバスなので車に慣れておらず、シティを出発する辺りから 時々変 な動きをしていて、「無事、帰って来られるかしら」と我々は不安になりましたが、ウイリアムスタウンではエンジンをかけると何か警告音を発してしまい、原 因を探すのにウロウロ、「無事帰られるか考える前に、無事出発出来るかだわね」と運転に関係のない我々は車中で軽口。同種のバスを扱っている参加者の助言 もあり、やっと出発。
皆も安心したのか、車の中はおしゃべりで賑やかに。出発まもなく、お饅頭、どら焼き、カリン糖が後ろから回って来て遠足気分も盛り上がりました。 参加者の幸子さんの手作りとか、どうもありがとうございました。途中でゲームをしたりして、約1時間半でハクバク工場に到着。
工場ではハクバク社員の唐原さんが待っていて下さり、見学の前に説明。でもその前に我々が直行したのはトイレ、会議室に全員が集まるまで少々時間がかかりました。
オーストラリアの小麦粉『ロゼラ』種は、和麺原料として優れている(讃岐うどんの90%はこれを使用)そうです。小麦粉を日本へ輸入するよ り現地で製品化して輸入する方が良いとの事で、ハクバクが豪州に進出したのは1996年、98年から工場をスタート。豪州国内での販売、日本への輸出の 他、米国へも輸出しており、製品もうどんの他に蕎麦、ソーメン、ラーメン、スパゲティやスパイスを入れたうどん、米国向けにはカレー風味の乾麺もあるそう です。小麦粉は有機栽培で、マーリー川の近くでは川の水を引き、畑全体を水没させ肥沃な土地を作っていて、何年か毎に3交替くらいで畑を使うとの事。以前 JCVでデニリクリンにお米作り見学に行った時参加した人が、「お米と同じね」と呟いていました。広い土地があればこそ出来る農業方法、小麦も同じだった のですね。
製造過程の見学は、先程から気になっていたテーブルの上に置かれているティッシュを丸めたような物(実は紙のヘアキャップ)を被り白衣を 着て作業場へ。白衣は大小あり、前開きは大、Vネックの被るのが小さ目だったのに、そこにあったのを来たチビの私は前開きだったため、袖は折り上げ丈は膝 下までと、まるでTVや映画に出て来る白衣を着たちびっ子科学者状態(このシチュエーションは大体コメディ)、本人もその気になっていざ工場へ。
冷房の効いた所からいきなりの生暖かい部屋には、長い長い機械が延びています。その先の小部屋に置かれたコンピューターのモニターで管理 されているこの機械は、こねられて延ばされた麺を乾燥させるもの。19のブロックに分けられ、温度や湿度、風の具合等いくつかが設定されていて、それぞれ 値が異なっていました(内容は企業秘密)。自然乾燥だと何日もかかるのが、同じ条件で数十分で出来るそう。又、うどん、ソーメン、蕎麦等、製品によりコン ピューターの設定も異なるとの事。当日はソーメンを作っていましたが、先ず平らな板のようなのが19の機械の中、少しずつ進んでその機械室では縄のれんの ように垂れ下がったソーメンが乾燥した状態(下写真右側)で次の部屋へ。こちらの部屋には何人もの作業員が働いていましたが、長いそうめんを規定の長さに カットして、束にして(1束1人前)3束を1つにして包装、商品化されていました。
見学の後は外に出て、ハクバクのマークを入れた玄関前で、白衣を着ての記念撮影をして終了。(写真は、表紙に掲載) 説明案内をして下さった唐原さんにお礼とお別れをして、バスは昼食ためバララットの街中へ。バララットの街は思ったより大きく整然としていて、皆さん驚き の声を上げていました。
昼食は、ハクバクの麺を使った料理メニューがあるタイレストランへ。そこには、ハクバクの唐原さんの奥様でソムリエの資格を持っていらっ しゃる晶子さんが待っていて下さり、食事の前にワインの説明と白ワインのテイスティングを行いました。そして昼食は、ナシゴレン(タイの炒飯)、カレーラ イス(牛・玉葱・カボチャ入り)、シーフード入クリームソース和えのうどん、ラーメン使用の焼ソバ、蕎麦使用のタイ風味炒めソバ、途中で赤ワインのテイス ティングを挟んで、デザートはそれぞれ好きなものをオーダー。全体的にはそれぞれ味は良く美味しかったので、先入観のない豪州人にはうけると思いますし、 たまに食べるにはそれはそれで満足しましたが、どうしても麺類は麺汁でツルツルが一番と信じている日本人には、やっぱりそれが一番と思ってしまうのは悲し い性なのか。デザートは美味しいと喜ぶ人や、思ったものと違ったと嘆く人と悲喜こもごも。全体としては、大満足の昼食でした。
そして帰路へ。ウイリアムスタウン迄はまずまず順調に行きましたが、シティに入る頃には丁度ラッシュ時になり、抜けるのに時間がかかり、 最後は予定より1時間半位過ぎてしまいました。暮れるのが遅い時季なのでまだまだ陽の高い内に解散は出来ましたが、「冬だったら真っ暗で疲れが出るだろう ね」と話し合っていました。
でも、出発時の一抹の不安も何のその皆無事に帰宅、楽しい1日を過ごせました。
一番気を使ったであろう運転手のテッドさん、Do Careのアンディさん、ハクバクの唐原さんと奥様の晶子さん、オーガナイズして下さった亜衣さん、そして何よりバスを提供して下さったDo Careさん、本当にありがとうございました。