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JCV邦楽コンサート報告

7月14日日曜日、セント・フィリップ・アングリカン教会で、和太鼓や三味線など日本の伝統的な音楽を紹介するコンサートが催されました。

このコンサート は JCV会員の坂本敏範氏より提案があり、JCV主催行事として2011年より続いています。 坂本さん率いる和太鼓りんどうの子供達の演奏から初まり、沖縄音楽のいちまでぃん、只野徳子さん率いる津軽三味線のグループシャミーズ、日本から駆けつけ た徳子さんのお父さん只野豊成さんの民謡、太鼓・笛・踊り のAYA’sと、メルボルンの邦楽ファンにとってはお馴染のメンバーがそろっています。

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今年はそれに加えて、本年のジャパンフェスティバルでの演奏を目的として結成された琴のグループ、さくらの会の琴演奏がありました。 正直、琴には、繊細な、しかしどこか哀愁を帯びた音 というイメージがあったのですが、非常に力強く、ダイナミックで 、繊細な表現力を備えた楽器だと認識を新たにさせられました。数台集れば交響曲でも演奏できるのではと感じています。

そして最後の演奏ではまず坂本さんが観実席から太鼓 を演奏しながら登場、演奏者が増えていって、出演者全員の大合奏となりました。会場全体が力強い太鼓の音に包まれて終了した演奏会は、今度は観実の大きな拍手に包まれることになりました。

演奏会の後は餅つきが行なわれました。永嶋实さん、 伊藤修さんたちが見本をした後は観実が体験してみます。初めて餅をつくオーストラリアの人達は体格良くても、すこーし、様になりません。やはり年季が違い ます。ついたお餅はそのままで、あるいは黄粉をまぶして、あるいはぜんざいにして頂きましたが、自分たちでついたお餅の味はまた格別でした。

ワーキングホリディの女性が「日本では邦楽をわざわ ざ聞きにこようとは思っていませんでした。日本で抱い ていたイメージと全然違っていました。ダイナミックで、みなさんが楽しそうに演奏されているのが何より印象的でした。」と日本を離れたからこその感想を 語ってくれました。 日本の音楽に親しんでもらおうというこのコンサートの狙いは達成されていると思います。 その上でもう一つ希望を言うならば、メジャーストリームの、例えばロックバンドの一員として琴が入っている。その表現力で既存のバンド形成を超えた演奏が 聞けるようになる。そのようなシーンを見てみたい、との思いを強く感じました。

矢部 勝義 記

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